令和6年度施政方針(村議会3月定例会より抜粋)

 まず、今年の年明け、元旦に起きた能登半島地震で犠牲になられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された多くの方々と被災した地域の一刻も早い復興と復旧を、心から願うものであります。

 また、東日本大震災から13年目を迎えますが、改めて災害への不断の備えと、いざという時の地域を超えた連帯の大切さを心に刻みました。村民のみなさまの安心安全を守るため、引き続き、真摯に村政運営に取組んでまいります。

 新年度の村政運営にあたっては、「第3次鮭川村総合発展計画」並びに「第2期鮭川村まち・ひと・しごと創生総合戦略」の4年目にあたり、総合発展計画に掲げた「多世代と自然が織りなす“うるわしの里”さけがわ」を目指すべき将来像とし、4つの政策の柱に沿った取組みを行います。

1つ目の柱「未来につながる教育・文化の振興と協働の推進」

 未来を担う心豊かな人材の育成に向け、新たに設ける統合保育所の建設整備に本格的に着手します。この整備により村内2つの保育所を統合して運営の効率化を図るとともに、乳児保育など新たな保育ニーズに対応できるよう機能強化を図ってまいります。

 楽しい学び合いの環境づくりに向けては、小中学校での伝統芸能の学習や自然保護活動など、学校と家庭、地域が一体となった取組みを引き続き進めてまいります。

 子どもから高齢者まで幅広い世代の学びと交流の機会を提供するため、中央公民館の社会教育活動などを通した取組みを充実させてまいります。

2つ目の柱「美しく強靭な村土の形成」

 減災・防災対策の強化に向けて、令和2年度から進めております防災行政無線整備事業については、令和6年度に本体の操作卓の更新事業を完成させ、デジタル化によるより迅速なエリアメールの発信やSNSの積極的活用など地域防災力の向上を図ります。

 地域防災拠点施設である中央公民館の機能強化を図るとともに、多目的運動公園への道路の新設改良工事に着手いたします。

 持続可能な行財政運営の推進に向けては、村内の公営住宅を順次改修しながら、実際の村内のニーズに合わせて棟数を縮小いたします。

3つ目の柱「新たな価値・雇用を生み出す産業の振興と移住・定住の推進」

 元気な農林水産業の振興に向け、担い手の育成、新規就農者、スマート農業の実現に向けた取組みを昨年度に引き続き支援してまいります。また、農業基盤の整備として、個人等が行う小規模な土地改良事業への補助につきましても、継続して行ってまいります。

 村内商工業の振興対策といたしましては引き続き「プレミアム商品券事業」を実施いたします。

 雇用のための環境づくりに向けては、村民の仕事のスキルを高めるための資格取得費用の助成や小規模事業者の事業継続及び創業に対する補助を継続して行ってまいります。

 地域の特色ある観光と交流の振興に向けては、拠点となるエコパークの遊具の更新整備や活動組織の育成を強化してまいります。

 曲川の大杉に訪れる方達に、田園風景をより楽しんでいただけるよう駐車場の整備を行います。

 移住・定住の促進に向けては、さけまる定住促進住宅への入居を希望される移住希望者が多いことから第2期定住促進住宅整備事業の工事に着手いたします。更に空き家を利活用される方への支援等を進め、住宅リフォーム総合支援事業を引き続き県と連携し実施してまいります。

4つ目の柱「多世代が心地よく暮らせる福祉と健康づくりの推進」

 安心して子どもを産み育てられる環境の充実に向けては、出産祝金の支給、小学校・中学校入学祝金の支給、小中学校での給食費無償化、高校卒業年齢までの医療費無償化及び保育料の段階的な無償化を継続してまいります。更には、国が表明している「異次元の少子化対策」において打ち出される新たな施策にも国・県と連携して積極的に取組んでまいります。

 心も体も健康で長生きできる地域づくりに向けては、一昨年度に策定した地域福祉計画に基づき、全世代を通じて、村民が健康で安心して地域で暮らしていけるよう保健や福祉、また高齢者宅の除雪支援など生活支援の施策を計画的に実行してまいります。

以上、村民の皆様方からのご理解とご協力を賜りますことを切にお願い申し上げ、令和6年度の施政方針といたします。